　毎年、この花が咲くと・・・
そろそろサクラシーズンの終わりが近くなる。
「早く季節が行ってくれ。」
　　　・・・そんな思いが、心のどこかにある。

　減水気味でポイントが変わっているように思えた。
が、上のポイントと思われたところでは何の反応もなかった。
で、いつものところに立ち、いつものルアーをチョイス。

　今回も帰宅した後の出来事だった。

釣友が「釣れた。」との報に現場に行く。

３年ぶりに２連発し、満足感に浸っていた。

竿もたたみ、煙草をくゆらせ、まったりと川を眺めて・・・。

彼の真摯な気持ちが、実を結んだ。　「おめでとう」　心底嬉しかった。

　「もう充分でしょう。　後は、そっとしておいたら…。」

そんな声が聞こえそうです。

だからと言う訳でもないけど、ますます朝の川から遠ざかります。

　随分と鱗が取れてしまったけど、

元気に流れに戻っていった。

さみしそうな顔が印象的だった。

勝手な言い分だろうが、

無事で生涯を全うして欲しい。

　　　　　　　　　　　・・・そう願っている。

　そんな彼の、幸福感のお裾分けを…と、
ついて降りた川で、ルアーを投げた。
釣れる訳ないと思いつつも、数投した後、
この場所でのヒットルアーにチェンジ。
１投目・・・「ん？」なんか違和感。
２投目・・・「ドン！！」　ジィ～～と、ドラグが出る。
　ドラグが止まった。彼のすぐ近くで魚が出たが、
すぐまた疾走。今度はドラク音が長い。
やっと止まったが、魚は瀬落ちし、ラインが石に噛ん
で、瀬頭で止まっていた。
川を渡り、サクラの近くに移動し、半ば強引に引き
出したが、瀬の中を力強く泳ぐ。
出たり入ったりを数度繰り返した後、
取込みに入ったが、ネットを見た途端、疾走。
ドラグが鳴る。力あるな～。
ラインに心配があるものの針外れはなさそうだ。

再度の取込みで、どうにかネットイン。

　またもや２投目に「ゴン!!」「ガン・ガン・ガン!」　来た!!
まさかのヒットだ。　今度はあまりドラグが出ないが、
魚は泳いだ。下流に走ることを想定し少し下る。
上に泳いでくる。　リールを巻く。　足元まで来たら走った。
ドラグが出る。　止まった。　寄せる。　走る。
しかし淵尻で止まる。　そうだよな～。　これがサクラだよな～
と、一人納得していた。
あまり大きくないはずなのに、よく引くな～と、楽しんでいた。
２～３度行ったり来たりをした後、取込みに入った。
綺麗にネットイン。　同時に、綺麗にルアーが外れた。
あれ？掛かりが浅かったのか～？
そんな筈ないのに・・・？？

でも・・・