天子の微笑みが・・・

 で、次の日曜日。
何度通っても愛想の無い「日本海側」の川に行きました。
山の朝焼けが綺麗でした。

 ここに立ち寄るようになって、足掛け6年・・・
全然良い思いをしたことが無かった。
それでも、通算6〜7回、数時間竿を出した。
理由は「釣り人が居なくて、竿振りの練習に最高」だったから・・・。

ところが、場所替わりをした10分後・・・


「ピッ」の当たりに合わせたら・・・・
「グン!!

孫のお守りがてら、長良川へ・・・。
「ミミズが怖い」と言う、軟弱な孫のために、
ルアー竿ならと、振らせて遊んでいました。

当然、何も釣れません。
去年は、ウグイが掛かってくれて
孫が大喜びしていたのに・・・。

 それからもこのサクラは、ゆっくりと上流に動き、2度止まった。
錘は水面すれすれで流れを白く切っているのに、
止まると、全く動かない。

竿のテンションを上げた。動かない。これ以上は、多分切れる。
ならばと、引いた。 「動いた。」 初めて見せる【嫌々】だった。

「これで取れる。」確信した瞬間だった。

 確信はしたものの、楽な相手ではなかった。
地元の若者をかわし、下流に走ったが、当初の怖さは無かった。

 走る、止める、寄せる。 そんな繰り返しが3〜4回。
やっと、タモ入れの瞬間が来た。
一発で入った。 持ち上げた瞬間、一発で飛び出した。
おろろ!? こんなの有り???
幸い、針が外れることもなく、糸が絡むこともなく、再度の寄せ。
タモ入れ成功、流石に彼女も飛び出せなかった。

口元にもう一本の赤い針、20cm程糸もついている。
悲運な誰かさんとの決闘を、勝ち抜いてきた証がそこにあった。

これで、【糸切れ呪縛】から開放されるのかな・・・。

竿を見上げても、しっかりと曲がっている。  ???。
これ以上、今は竿を曲げたくなかったが、内心は、困惑していた。
こんなサクラは、「糸切れパターン」の再来だった。

そこに地元の若者が現れた。
「時間をかけて。」「ゆっくりとね。」と声を掛けてくれ、
石に腰を下ろしタバコに火をつけた。

彼のこの動作のお陰で、気持ちが落ち着いた。(感謝・感謝)

 「サクラだ」と直感した。 しかも、デカい。
足場は高いし、走られたら・・・
「糸切れの呪縛」が身体を締め付ける。

 魚が回転を止め、泳ぎ始めた。
針に掛かっていることを知っているのか、解ってないのか、
上流にゆっくりと泳ぐ。白泡の落ち込みも、段差も関係ない。
同じペースでゆっくりと上がっていく。
途中止まると、全く動かない。


バコ・バコッ!!

糸先で、凄まじい水しぶきと回転が起きた。

 孫が飽きて、河原に落ちていたタモを拾って、稚鮎を追っかけ始めました。
なら、投げてみるかと・・・数投目・・・ゴン・ギラギラ!!(掛かった)
太陽光に反射して、目を刺す程の「銀鱗」です。
反転が終わると、猛ダッシュ。しかし、サクラも大丈夫な【太仕掛け】です。
孫は離れていて気づかず、遊んでいてバレるのが嫌でズリ上げました。

 6年ぶりに見る「サツキ」は、綺麗で、37cmと小振りながらむっちりボディ。
多くの釣り人を魅了するだけの「魅惑的な魚体」を改めて感じました

「川の宝石」と言ったら、言いすぎかなぁ^^;

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